とんかつにっき|うつ・パニック障害18年生

とん活(お布団で過ごす時間をもっと楽しく!活動)はじめました。

世界は饒舌すぎるから

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Stephanie LeBlanc

 

どうでもいい本と、どうでもよくない本で、本屋は溢れ返っている。誰かにとってどうでもいい本は、誰かにとってどうでもよくない本だ。つまり、取るに足らない本など存在しないのだ、たぶん。

 

そんなことを考えていると、本が一冊ずつ語り出す。ある本は淡々と、ある本は怒りながら、ある本は歌うように。

 

本のお喋りは止まらない。膨れ上がる無秩序なノイズ。それはスズメバチの大群のように、いずれ一つに収束して獲物を襲うから、私はいつも逃げ出してしまう。

大好きだった本屋に、長居ができなくなったのは、こんな理由だ。

 

お喋りなのは本だけではない。スマホから、パソコンから、テレビから、どうでもいい情報と、どうでもよくない情報が、際限なく湧いては押し寄せてくる。混乱も発狂もせずに、涼しい顔でいるには、どうしたらいいのだろう。

 

世界は饒舌すぎるのだ。

 

という私のつぶやきもまた、あまたのノイズの一つになるという皮肉。

 

精神科医に、この話はしないと決めている。新たな病名を付けられてしまいそうだから。