オレンジジュースが好きだ。
まず、色が良い。橙色には魂の賦活作用がある。
疲れている時ほど、身体がオレンジジュースを欲する。我が家では、オレンジポーション*1の名で呼ばれている。
コップに三分の一ほど注いで、ちびりちびりと飲む。甘味・酸味・苦味が三位一体となった液体が食道を灼きながら胃に落ちる瞬間、私の脳は歓喜のホルモンを惜しみなく放出し始める。
嗚呼、この一口の快楽のために、限界まで絞り取られたあまたのオレンジたちよ。甘露な雫の一滴一滴に、果実の生命力が宿っているのだ。これぞ、神が人間に許した最上級の贅沢。
オレンジジュースが飲めれば、今日も幸せ。