とんかつにっき|うつ・パニック障害18年生

とん活(お布団で過ごす時間をもっと楽しく!活動)はじめました。

わかりあえないことをわかること

メンタルの病気の苦しさを、家族、特に配偶者にもっと理解してほしいというブログを拝見しました。

……わかる。痛いほどにわかる。私もずっとそうだったから。

 

私の夫は良く言えばマイペース、悪く言えば共感能力の低い人です。そんな夫に対して「どうして私の苦しみをわかってくれないの」と求めては、ずっと苦しんできました。離婚を考えたことも、一度や二度ではありません。一番近くにいる人に、一番よくわかってほしい。ごく普通の感情ですよね。

 

当然のことながら、他人の性格なんて、そう簡単に変えられるものではありません。一方的に求めることに疲れてきた頃、ふと気付いたのです。

 

十年以上ものあいだ妻が病んでいるというのに、夫は少しも引っ張られることなく、どうして元気でいられるのだろう。驚くべき鈍感力だ。でもその鈍感力がなかったら、夫婦で共倒れになっていたに違いない。家族という共同体を回すには、これはこれで良かったのかも知れない。

 

こんな風に割り切れるまでは、長い時間が必要でした。また、信頼できる主治医の存在も大きかったと思います。もちろん「病気の苦しみを一番わかってくれる人=一番近くにいる人」という形が理想だと思いますし、実際そういうご夫婦も沢山いらっしゃるはずです。実に羨ましい!

 

夫も共感能力は低いけれど、根は優しい人です。私のことを「わからないもの」としてわかってくれている、尊重してくれていることには感謝しています。

 

諦めることはいけないことだと、ずっと信じて生きてきました。理想的なあり方を求めないのは、相手に対して不誠実だとさえ思っていました。私も歳を重ねて丸くなったというか、色々なことに対していい加減になったのだと思います。

 

しんどくなるまで頑張らない。妥協する。わりとすぐに諦める。

 

生きるのはずいぶんラクになったけれど、若い頃の自分は今の自分を絶対に許せなかっただろうなと想像して、苦笑いしています。自分で自分を理解できないんだもの、人と人がわかり合うなんて、本当に奇跡みたいなことなのかも知れません。

 

 

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夫婦の形は人それぞれ。

生意気言ってすみません。